○さぬき市営住宅条例

平成14年4月1日

条例第187号

目次

第1章 総則(第1条―第3条の5)

第2章 住宅の管理(第4条―第45条)

第3章 法第45条第1項等に基づく社会福祉事業等への活用(第46条―第52条)

第4章 法第45条第2項に基づく公営住宅の活用(みなし特定公共賃貸住宅)(第53条―第57条)

第5章 駐車場の管理(第58条―第67条)

第6章 補則(第68条―第71条)

第7章 罰則(第72条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この条例は、公営住宅法(昭和26年法律第193号。以下「法」という。)、住宅地区改良法(昭和35年法律第84号。以下「改良法」という。)及び特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(平成5年法律第52号。以下「特賃法」という。)に基づき、市営住宅及び共同施設(以下「市営住宅等」という。)の設置及び管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市営住宅 市民に賃貸するために市が建設をした公営住宅、改良住宅、特定公共賃貸住宅及びその附帯施設をいう。

(2) 公営住宅 法第2条第2号に規定する公営住宅をいう。

(3) 改良住宅 改良法第4条及び第27条第2項並びに住宅地区改良法施行令(昭和35年政令第128号)第4条に規定する改良地区指定の要件に満たない小集落地区改良事業により国の補助を受けて市が建設した住宅をいう。

(4) 特定公共賃貸住宅 特賃法第18条第2項の規定に基づき市が建設及び管理を行う住宅をいう。

(5) 共同施設 法第2条第9号及び公営住宅法施行規則(昭和26年建設省令第19号。以下「法施行規則」という。)第1条に規定する施設をいう。

(6) 収入 公営住宅法施行令(昭和26年政令第240号。以下「令」という。)第1条第3号に規定する収入をいう。

(7) 所得 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則(平成5年建設省令第16号。以下「特賃法施行規則」という。)第1条第4号に規定する所得をいう。

(8) 市営住宅建替事業 市が施行する法第2条第15号に規定する公営住宅建替事業をいう。

(9) 市営住宅監理員 法第33条の規定により市長が任命する者をいう。

(設置)

第3条 市は、住宅に困窮する者に低廉な家賃で賃貸するため又は住居環境が良好な賃貸住宅を供給するため、市営住宅を設置する。

2 市営住宅の名称、位置及び戸数は、規則で定める。

(整備基準)

第3条の2 市営住宅等の整備基準は、次条から第3条の5までに定めるところによるほか、規則で定めるところによる。

(健全な地域社会の形成)

第3条の3 市営住宅等は、その周辺の地域を含めた健全な地域社会の形成に資するように考慮して整備しなければならない。

(良好な居住環境の確保)

第3条の4 市営住宅等は、安全、衛生、美観等を考慮し、かつ、入居者等にとって便利で快適なものとなるように整備しなければならない。

(費用の縮減への配慮)

第3条の5 市営住宅等の建設に当たっては、設計の標準化、合理的な工法の採用、規格化された資材の使用及び適切な耐久性の確保に努めることにより、建設及び維持管理に要する費用の縮減に配慮しなければならない。

第2章 住宅の管理

(入居者の公募の方法)

第4条 市長は、入居者の公募を次の各号に掲げる方法のうち2以上の方法によって行うものとする。

(1) 市の広報紙

(2) 市のコミュニティ放送

(3) 市庁舎その他市の区域内の適当な場所における掲示

2 前項の公募に当たっては、市長は、市営住宅の供給場所、戸数、規格、家賃、入居者資格、申込み方法、選考方法の概略、入居時期その他必要な事項を公示する。

(公募の例外)

第5条 市長は、次の各号に掲げる事由に係る者を公募を行わず、市営住宅に入居させることができる。

(1) 災害による住宅の滅失

(2) 不良住宅の撤去

(3) 市営住宅建替事業による公営住宅の除却

(4) 都市計画法(昭和43年法律第100号)第59条の規定に基づく都市計画事業、土地区画整理法(昭和29年法律第119号)第3条第4項若しくは第5項の規定に基づく土地区画整理事業又は都市再開発法(昭和44年法律第38号)に基づく市街地再開発事業の施行に伴う住宅の除却

(5) 土地収用法(昭和26年法律第219号)第20条(第138条第1項において準用する場合を含む。)の規定による事業の認定を受けている事業又は公共用地の取得に関する特別措置法(昭和36年法律第150号)第2条に規定する特定公共事業の執行に伴う住宅の除却

(6) 現に市営住宅に入居している者(以下この号において「既存入居者」という。)の同居者の人数に増減があったこと、既存入居者又は同居者が加齢、病気等によって日常生活に身体の機能上の制限を受ける者となったことその他既存入居者又は同居者の世帯構成及び心身の状況からみて市長が入居者を募集しようとしている市営住宅に当該既存入居者が入居することが適切であること。

(7) 市営住宅の入居者が相互に入れ替わることが双方の利益となること。

(公営住宅入居者の資格)

第6条 公営住宅に入居することができる者は、次の各号(高齢者、障害者その他の特に居住の安定を図る必要がある者として規則で定める者(身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることができず、又は受けることが困難であると認められる者(以下「単身居住が困難な者」という。)を除く。)(第9条第2項において「高齢者等」という。)にあっては第1号及び第3号から第8号まで)の条件を具備する者でなければならない。

(1) 市内に住居を必要とする者であること。

(2) 現に同居し、又は同居しようとする親族(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む。以下同じ。)その他事実上親族と同様の事情にある者として規則で定めるもの(以下この条、次条及び第11条において「親族等」という。)があること。

(3) その者の収入が又はに掲げる場合に応じ、それぞれ又はに掲げる金額を超えないこと。

 入居者及び同居者のいずれもが高齢者である場合、入居者又は同居者のいずれかが障害者である場合その他の特に居住の安定を図る必要がある場合として規則で定める場合 214,000円

 公営住宅が、法第8条第1項若しくは第3項若しくは激じん災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和37年法律第150号)第22条第1項の規定による国の補助に係るもの又は法第8条第1項各号のいずれかに該当する場合において市長が災害により滅失した住宅に居住していた低額所得者に転貸するため借り上げるものである場合 214,000円(当該災害発生の日から3年を経過した後は、158,000円)

 及びに掲げる場合以外の場合 158,000円

(4) 現に住宅に困窮していることが明らかな者であること。

(5) 市町村税を滞納していない者であること。

(6) その者が市営住宅の家賃又は駐車場使用料(以下この項において「家賃等」という。)を滞納していない者であること。

(7) 市営住宅の家賃等に滞納がある者と当該家賃等が未払となっている期間に配偶者(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)として同居していた事実がない者であること。

(8) その者又は現に同居し、若しくは同居しようとする親族等が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)でない者であること。

2 被災市街地復興特別措置法(平成7年法律第14号)第21条に規定する住宅被災市町村の区域内において同法第5条第1項第1号の災害により滅失した住宅に居住していた者並びに当該住宅被災市町村の区域内において実施される都市計画法第4条第15項に規定する都市計画事業並びに被災市街地復興特別措置法施行規則(平成7年建設省令第2号)第18条に規定する市街地の整備改善及び住宅の供給に関する事業の実施に伴い移転が必要となった者については、当該災害の発生した日から起算して3年を経過する日までの間は、前項第4号の条件を具備する者を同項第1号から第3号まで及び第5号から第7号までの条件を具備する者とみなす。

3 市長は、入居の申込みをした者が単身居住が困難な者に該当するかどうかを判断しようとする場合において必要があると認めるときは、当該職員をして、当該入居の申込みをした者に面接させ、その心身の状況、受けることができる介護の内容その他必要な事項について調査させることができる。

4 市長は、入居の申込みをした者が単身居住が困難な者に該当するかどうかを判断しようとする場合において必要があると認めるときは、他の地方公共団体に意見を求めることができる。

(改良住宅入居者の資格)

第7条 改良住宅に入居することができる者は、次に掲げる者で改良住宅への入居を希望し、かつ、住宅に困窮すると認められるものでなければならない。

(1) 次に掲げる者で改良法第2条第1項の規定及び小集落地区改良事業による住宅地区改良事業の施行により住宅を失ったものであること。

 改良法第4条及び廃止前の小集落地区等改良事業制度要綱(昭和57年建設省住整発第26号)の規定による改良地区(以下「改良地区」という。)の指定又は承認の日から引き続き改良地区内に居住していた者であること。ただし、改良地区の指定又は承認の日以後に別世帯を構成するに至った者を除く。

 アのただし書に該当する者及び改良地区の指定又は承認の日以後に改良地区内に居住するに至った者であること。ただし、住宅地区改良法施行令第8条の規定により市長が承認した者に限る。

 改良地区の指定又は承認の日以後ア又はに該当する者と同一の世帯に属するに至った者であること。

(2) 前号ア又はに該当する者で改良地区の指定又は承認の日以後に改良地区内において災害により住宅を失ったものであること。

(3) 前2号に掲げる者と同一の世帯に属する者であること。

(4) その者の収入が又はに掲げる場合に応じ、それぞれ又はに掲げる金額を超えないこと。

 前条第1項第3号アの規則で定める場合 158,000円

 に掲げる場合以外の場合 114,000円

(5) その者又は現に同居し、若しくは同居しようとする親族等が暴力団員でない者であること。

2 改良住宅に入居することができる者が入居せず、又は居住しなくなった場合における当該住宅については、前条及び第10条の規定に基づいて入居者を決定することができる。

(特定公共賃貸住宅入居者の資格)

第8条 特定公共賃貸住宅に入居できる者は、第6条第1項第1号及び第5号から第7号までに掲げる条件を具備し、かつ、次の各号のいずれかに該当する者でなければならない。

(1) 特賃法第3条第4号イに規定する者であること。

(2) 特賃法施行規則第7条第1号又は第2号に規定する者であること。

(3) 災害、不良住宅の撤去その他の特別の事情がある場合において、特定公共賃貸住宅に入居させることが適当である者として、市長が認める者(158,000円以上の所得がある者であって、その所得が市長が別に定める額以下の者に限る。)

(4) 前3号に掲げるもののほか、同居親族等(特賃法施行規則第1条第1号に規定する同居親族等をいう。以下この条及び第13条において同じ。)がない入居者の居住の用に供する特定公共賃貸住宅については、同居親族等がない者であって、地域の実情を勘案して特定公共賃貸住宅に入居させることが適当であるとして、市長が別に定める基準に該当する者(市長が別に定める額以下の所得のある者(158,000円に満たない所得のある者にあっては、所得の上昇が見込まれる者)に限る。)

2 前項に定めるもののほか、特定公共賃貸住宅に入居できる者は、その者又はその者の同居親族等が暴力団員でない者でなければならない。

(入居者資格の特例)

第9条 公営住宅の用途の廃止により当該公営住宅の明渡しをしようとする入居者が、当該明渡しに伴い他の公営住宅に入居の申込みをした場合においては、その者は、第6条第1項に掲げる条件を具備する者とみなす。

2 第6条第1項第3号イに掲げる公営住宅の入居者は、同項各号(高齢者等にあっては、同項第1号及び第3号から第8号まで)に掲げる条件を具備するほか、当該災害発生の日から3年間は、当該災害により住宅を失った者でなければならない。

(入居の申込み及び決定)

第10条 第6条から前条までに規定する入居者資格のある者で市営住宅に入居しようとする者は、規則で定めるところにより市長に申込みをしなければならない。

2 前項の規定により入居の申込みをした者を市営住宅の入居者として決定したときは、その旨を当該入居者として決定した者(以下「入居決定者」という。)に対し通知するものとする。

(入居者の選考)

第11条 市長は、市営住宅(この条において、特定公共賃貸住宅を除く。)へ入居の申込みをした者の数が入居させるべき市営住宅の戸数を超える場合の入居者の選考は、次の各号のいずれかに該当する者のうちから行う。

(1) 住宅以外の建物若しくは場所に居住し、又は保安上危険若しくは衛生上有害な状態にある住宅に居住している者

(2) 他の世帯と同居して著しく生活上の不便を受けている者又は住宅がないため親族等と同居することができない者

(3) 住宅の規模、設備又は間取りと世帯構成との関係から衛生上又は風教上不適当な居住状態にある者

(4) 正当な事由による立ち退きの要求を受け、適当な立ち退き先がないため困窮している者(自己の責めに帰すべき事由に基づく場合を除く。)

(5) 住宅がないために勤務場所から著しく遠隔の地に居住を余儀なくされている者又は収入に比して著しく過大な家賃の支払いを余儀なくされている者

(6) 前各号に該当するもののほか、現に住宅に困窮していることが明らかな者

2 市長は、前項に規定する者のうち、20歳未満の子を扶養している寡婦若しくは寡夫、引揚者、炭鉱離職者、高齢者、心身障害者又は生活環境の改善を図るべき地域に居住する者で市長が定める要件を備えている者及び市長が定める基準の収入を有する低額所得者で速やかに市営住宅に入居することを必要としている者については、同項の規定にかかわらず、市長が割当てをした市営住宅に優先的に選考して入居させることができる。

(特定公共賃貸住宅の入居者の選定)

第12条 入居の申請を受理した者の数が特定公共賃貸住宅の戸数を超える場合においては、市長は、抽選その他公正な方法により、入居者を選定するものとする。

(特定公共賃貸住宅の入居者の選定の特例)

第13条 市長は、1回の募集ごとに賃貸しようとする特定公共賃貸住宅の戸数の5分の1を超えない範囲内の戸数(地域の実情を勘案して市長が別に戸数を定める場合には、その戸数)について、同居親族等が多い者その他の特に居住の安定を図る必要がある者に限って、第4条及び前条の定めるところにより、当該住宅の入居者を選定することができる。

(入居補欠者)

第14条 市長は、第11条第1項第12条又は前条の規定に基づき、入居者の選考及び選定を行う場合においては、入居決定者のほかに補欠として入居順位を定めて必要と認める数の入居補欠者を定めることができる。

2 市長は、入居決定者が市営住宅に入居しないときは、前項の入居補欠者のうちから入居順位に従い入居者を決定しなければならない。

(入居の手続)

第15条 市営住宅の入居決定者は、決定のあった日から10日以内に、次に掲げる手続をしなければならない。

(1) 連帯保証人1人の連署する請書を提出すること。

(2) 第25条の規定により敷金を納付すること。

2 市営住宅の入居決定者がやむを得ない事情により入居の手続を前項に定める期間内にすることができないときは、同項の規定にかかわらず、市長が別に指示する期間内に同項各号に定める手続をしなければならない。

3 市長は、特別の事情があると認める者に対しては、第1項第1号の請書に同号の規定による連帯保証人の連署を必要としないこととすることができる。

4 市長は、市営住宅の入居決定者が第1項又は第2項に規定する期間内に第1項の手続をしないときは、市営住宅の入居の決定を取り消すことができる。

5 市長は、市営住宅の入居決定者が第1項又は第2項の手続をしたときは、速やかに入居日を指定し、その者に通知しなければならない。

6 市営住宅の入居決定者は、前項の規定により指定された入居日(第23条第1項において「入居指定日」という。)から10日以内に入居しなければならない。ただし、特に市長の承認を受けたときは、この限りではない。

(同居の承認)

第16条 市営住宅の入居者は、当該市営住宅への入居の際に同居した者以外の者を同居させようとするときは、規則で定めるところにより、市長の承認を得なければならない。

2 市長は、市営住宅の入居者が同居させようとする者が暴力団員であるときは、前項の承認をしてはならない。

(入居の承継)

第17条 市営住宅の入居者が死亡し、又は退去した場合において、その死亡時又は退去時に当該入居者と同居していた者が引き続き当該市営住宅に居住を希望するときは、当該入居者と同居していた者は、法施行規則第12条で定めるところにより、市長の承認を得なければならない。

2 前項の承認を受けた者は、第15条第1項第1号に規定する手続をしなければならない。

(連帯保証人)

第18条 第15条第1項第1号の連帯保証人(以下「連帯保証人」という。)は、次の条件を具備する者で、市長が適当と認めるものでなければならない。

(1) 市内に居住する者であること。ただし、特別な事情があると市長が認める場合にあっては、この限りでない。

(2) 入居決定者と同程度以上の収入を有する者であること。

2 入居者が連帯保証人を変更しようとするときは、市長の承認を受けなければならない。

3 入居者は、連帯保証人について次の各号のいずれかに掲げる事実が発生した場合は、直ちに連帯保証人を変更しなければならない。

(1) 住所の不明

(2) 成年被後見人又は被保佐人の宣告

(3) 失業その他保証能力を著しく減少させ、又は喪失させる事情

(4) 死亡

4 入居者は、連帯保証人の住所又は氏名に変更があったときは、直ちに市長に届け出なければならない。

5 連帯保証人が保証する極度額(民法(明治29年法律第89号)第465条の2第1項に規定する極度額をいう。)は、入居時(前条の規定により入居の承継をする場合は、その時)における家賃の12月分に相当する額とする。

(家賃の決定)

第19条 公営住宅の毎月の家賃は、毎年度、次条第3項の規定により認定された収入(同条第4項の規定により更正された場合には、その更正後の収入。第32条において同じ。)に基づき、近傍同種の住宅の家賃(第3項の規定により定められたものをいう。以下同じ。)以下で令第2条に規定する方法により算出した額とする。ただし、入居者からの収入の申告がない場合において、第39条第1項の規定による請求を行ったにもかかわらず、公営住宅の入居者が、その請求に応じないときは、当該公営住宅の家賃は、近傍同種の住宅の家賃とする。

2 令第2条第1項第4号に規定する事業主体の定める数値は、市長が別に定めるものとする。

3 第1項の近傍同種の住宅の家賃は、毎年度、令第3条に規定する方法により算出した額とする。

4 市長は、公営住宅の入居者(介護保険法(平成9年法律第123号)第5条の2第1項に規定する認知症である者、知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)にいう知的障害者その他の法施行規則第8条で定める者に該当する者に限る。)第1項に規定する収入の申告をすること及び法第34条の規定による報告の請求に応じることが困難な事情にあると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該入居者の公営住宅の毎月の家賃を、毎年度、令第2条で定めるところにより、法第34条の規定による書類の閲覧の請求その他の法施行規則第9条で定める方法により把握した当該入居者の収入及び当該公営住宅の立地条件、規模、建設時からの経過年数その他の事項に応じ、かつ、近傍同種の住宅の家賃以下で定めることができる。

5 改良住宅の毎月の家賃は、市長が別に定めるものとする。

6 特定公共賃貸住宅の家賃は、特賃法第13条並びに特賃法施行規則第20条及び第21条に規定する算出の方法に準じて算出した額を基準として近傍同種の住宅の家賃の額と均衡を失しないよう市長が別に定める。

(収入の申告等)

第20条 入居者は、毎年度、市長に対し、収入を申告しなければならない。

2 前項に規定する収入の申告は、法施行規則第7条に規定する方法によるものとする。

3 市長は、第1項の規定による収入の申告又は法第34条の規定による書類の閲覧の請求その他の法施行規則第9条で定める方法により把握した入居者の収入に基づき、収入の額を認定し、当該額を入居者に通知するものとする。

4 入居者は、前項の認定に対し、市長の定めるところにより意見を述べることができる。この場合において、市長は、意見の内容を審査し、当該意見に理由があると認めるときは、当該認定を更正するものとする。

(家賃の減免又は徴収猶予)

第21条 市長は、次の各号に掲げるいずれか特別の事情がある場合においては、家賃の減免又は徴収の猶予を必要と認める者に対して市長が定めるところにより当該家賃の減免又は徴収の猶予をすることができる。

(1) 入居者又は同居者の収入が著しく低額であるとき。

(2) 入居者又は同居者が病気にかかったとき。

(3) 入居者又は同居者が災害により著しい損害を受けたとき。

(4) 前3号に掲げるもののほか、これらに準ずる特別の事情があるとき。

(特定公共賃貸住宅の家賃の変更)

第22条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、特定公共賃貸住宅の家賃を変更することができる。

(1) 物価の変動に伴い家賃を変更する必要があると認めるとき。

(2) 市営住宅相互の間における家賃の均衡上必要があると認めるとき。

(3) 特定公共賃貸住宅について改良を施したとき。

2 前項の規定により、特定公共賃貸住宅の家賃を変更する場合においては、第19条第6項の規定を準用する。

(家賃の納付)

第23条 市長は、入居者から、入居指定日から当該入居者が市営住宅を明け渡した日(第35条第1項又は第40条第1項の規定による明渡しの期限として指定された日の前日又は明け渡した日のいずれか早い日、第45条第1項による明渡しの請求のあったときは明渡しの請求のあった日)までの間、家賃を徴収する。

2 入居者は、毎月末(月の途中で明け渡した場合は、その明け渡した日)までに、その月分を納入しなければならない。ただし、その期限が、日曜日若しくは土曜日又は国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日に当たるときは、これらの日の翌日をもってその期限とみなす。

3 入居者が、新たに市営住宅に入居した場合又は市営住宅を明け渡した場合において、その月の使用期間が1月に満たないときは、その月の家賃は日割計算による。ただし、100円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てる。

4 入居者が、第44条に規定する手続を経ないで住宅を立ち退いたときは、第1項の規定にかかわらず、市長が明渡しの日を認定し、その日までの家賃を徴収する。

(未納家賃の督促)

第24条 家賃を前条第2項に規定する納付期限までに納付しない者があるときは、市長は、期限を指定してこれを督促しなければならない。

(敷金)

第25条 市長は、入居者から入居時における3月分の家賃に相当する金額の範囲内において敷金を徴収することができる。

2 市長は、第21条各号のいずれかに掲げる特別の事情がある場合においては、敷金の減免又は徴収の猶予を必要と認める者に対して、市長が定めるところにより当該敷金の減免又は徴収の猶予をすることができる。

3 入居者が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、市は、敷金をその債務の弁償に充てることができる。この場合において、入居者は、市に対し敷金をもって賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務の不履行の弁済に充てることを請求することができない。

4 第1項に規定する敷金は、入居者が市営住宅を明け渡すとき、これを還付する。ただし、賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務の不履行又は損害賠償金があるときは、敷金のうちからこれを控除した額を還付する。

5 敷金には、利子を付けない。

(敷金の運用等)

第26条 市長は、敷金を国債、地方債又は社債の取得、預金、土地の取得費に充てる等安全確実な方法で運用しなければならない。

2 前項の規定により運用して得た利益金は、共同施設の整備に要する費用に充てる等入居者の共同の利便のために使用するものとする。

(修繕費用の負担)

第27条 市営住宅及び共同施設の修繕に要する費用は、入居者が負担するものとして市長が定める費用を除き、市の負担とする。

2 入居者の責めに帰すべき事由によって市営住宅及び共同施設の修繕の必要が生じたときは、前項の規定にかかわらず、入居者は、市長の選択に従い、修繕し、又はその費用を負担しなければならない。

(入居者の費用負担義務)

第28条 次に掲げる費用は、入居者の負担とする。

(1) 前条第1項の市長が定める費用

(2) 電気、ガス、水道及び下水道の使用料

(3) し尿及びじんかいの処理並びに排水溝の清掃に要する費用

(4) 給水施設、汚水処理施設及び共同施設の使用、維持又は運営に要する費用

(5) 前各号に掲げるもののほか、市長の指定する費用

(入居者の保管義務等)

第29条 入居者は、市営住宅又は共同施設の使用について必要な注意を払い、これらを正常な状態において維持しなければならない。

2 入居者の責めに帰すべき事由により、市営住宅又は共同施設が滅失し、又は損傷したときは、入居者が原状に回復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。

3 入居者は、周辺の環境を乱し、又は他に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。

4 入居者が市営住宅を引き続き15日以上使用しないときは、市長の定めるところにより、届出をしなければならない。

(転貸等の禁止)

第30条 入居者は、市営住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。

(用途変更等の制限)

第31条 入居者は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、市長の承認を得たときは、この限りではない。

(1) 市営住宅の用途変更

(2) 市営住宅の模様替え又は増築

2 市長は、前項の承認を行うに当たり、入居者が当該市営住宅を明け渡すときは、入居者の費用で原状回復又は撤去を行うことを条件とする。

3 第1項第2号の承認を得ずに市営住宅を模様替えし、又は増築したときには、入居者は、自己の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。

(収入超過者等に関する認定)

第32条 市長は、毎年度、第20条第3項の規定により認定した入居者の収入の額が第6条第1項第3号の金額を超え、かつ、当該入居者が、公営住宅に引き続き3年以上入居しているときは、当該入居者を収入超過者として認定し、その旨を通知する。

2 市長は、第20条第3項の規定により認定した入居者の収入の額が最近2年間引き続き令第9条に規定する金額又は令第10条の基準により定めた金額を超え、かつ、当該入居者が公営住宅に引き続き5年以上入居している場合にあっては、当該入居者を高額所得者として認定し、その旨を通知する。

3 入居者は、前2項の認定に対し、市長の定めるところにより意見を述べることができる。この場合においては、市長は、意見の内容を審査し、必要があれば当該認定を更正する。

(明渡し努力義務)

第33条 収入超過者は、公営住宅を明け渡すように努めなければならない。

(収入超過者に対する家賃)

第34条 第32条第1項の規定により、収入超過者と認定された入居者は、第19条第1項及び第4項の規定にかかわらず、当該認定に係る期間(当該入居者が期間中に公営住宅を明け渡した場合にあっては、当該認定の効力が生じる日から当該明渡しの日までの間)、毎月、次項に規定する方法により算出した額を家賃として支払わなければならない。

2 市長は、前項に定める家賃を算出しようとするときは、収入超過者の収入を勘案し、近傍同種の住宅の家賃以下で令第8条第2項又は第3項に規定する方法によらなければならない。

3 第21条第23条及び第24条の規定は、第1項の家賃について準用する。

(高額所得者に対する明渡し請求)

第35条 市長は、高額所得者に対し、期限を定めて、当該公営住宅の明渡しを請求するものとする。

2 前項の期限は、同項の規定による請求をする日の翌日から起算して6月を経過した日以後の日でなければならない。

3 第1項の規定による請求を受けた者は、同項の期限が到来したときは、速やかに当該公営住宅を明け渡さなければならない。

4 市長は、第1項の規定による請求を受けた者が次の各号のいずれかに掲げる特別の事情がある場合においては、その申出により、明渡しの期限を延長することができる。

(1) 入居者又は同居者が病気にかかっているとき。

(2) 入居者又は同居者が災害により著しい損害を受けたとき。

(3) 入居者又は同居者が近い将来において定年退職する等の理由により、収入が著しく減少することが予想されるとき。

(4) 前3号に掲げるもののほか、これらに準ずる特別の事情があるとき。

(高額所得者に対する家賃等)

第36条 第32条第2項の規定により高額所得者と認定された入居者は、第19条第1項及び第4項並びに第34条第1項の規定にかかわらず、当該認定に係る期間(当該入居者が期間中に公営住宅を明け渡した場合にあっては、当該認定の効力が生じる日から当該明渡しの日までの間)、毎月、近傍同種の住宅の家賃を支払わなければならない。

2 前条第1項の規定による請求を受けた高額所得者が同項の期限が到来しても公営住宅を明け渡さない場合には、市長は、同項の期限が到来した日の翌日から当該公営住宅の明渡しを行う日までの期間について、近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額以下で、市長が定める額の金銭を徴収することができる。

3 第21条の規定は第1項の家賃及び前項の金銭に、第23条及び第24条の規定は第1項の家賃にそれぞれ準用する。

(住宅のあっせん等)

第37条 市長は、収入超過者に対して当該収入超過者から申出があった場合その他必要があると認める場合においては、他の適当な住宅のあっせん等を行うものとする。この場合において、公営住宅の入居者が公共賃貸住宅等公的資金による住宅への入居を希望したときは、その入居を容易にするように特別の配慮をしなければならない。

(期間通算)

第38条 市長が第9条第1項の規定による申込みをした者を他の公営住宅に入居させる場合における第32条から前条までの規定の適用については、その者が法第44条第3項の規定による公営住宅の用途の廃止により明渡しをすべき公営住宅に入居していた期間は、その者が明渡し後に入居した当該他の公営住宅に入居している期間に通算する。

2 市長が第41条の規定による申出をした者を市営住宅建替事業により新たに整備された公営住宅に入居させた場合における第32条から前条までの規定の適用については、その者が当該市営住宅建替事業により除却すべき公営住宅に入居していた期間は、その者が当該新たに整備された公営住宅に入居している期間に通算する。

(収入状況の報告の請求等)

第39条 市長は、第19条第1項若しくは第4項第34条第1項若しくは第36条第1項の規定による家賃の決定、第21条(第34条第3項又は第36条第3項において準用する場合を含む。)の規定による家賃若しくは金銭の減免若しくは徴収の猶予、第25条第2項による敷金の減免若しくは徴収の猶予、第35条第1項の規定による明渡しの請求、第37条の規定によるあっせん等又は第41条の規定による公営住宅への入居の措置に関し必要があると認めるときは、入居者の収入の状況について、当該入居者若しくはその雇主、その取引先その他の関係人に報告を求め、又は官公署に必要な書類を閲覧させ、若しくはその内容を記録させることを求めることができる。

2 市長は、前項に規定する権限を、当該職員を指定して行わせることができる。

3 市長又は当該職員は、前2項の規定によりその職務上知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。

(建替事業による明渡し請求等)

第40条 市長は、市営住宅建替事業の施行に伴い、必要があると認めるときは、法第38条第1項の規定に基づき、除却しようとする公営住宅の入居者に対し期限を定めて、その明渡しを請求することができるものとする。

2 前項の規定は、同項の規定による請求をする日の翌日から起算して3月を経過した日以後の日でなければならない。

3 第1項の規定による請求を受けた者は、同項の期限が到来したときは、速やかに、当該公営住宅を明け渡さなければならない。

4 前項の規定は、第36条第2項の規定を準用する。この場合において、第36条第2項中「前条第1項」とあるのは「第40条第3項」と、「高額所得者」とあるのは「入居者」と読み替えるものとする。

(新たに整備される公営住宅への入居)

第41条 市営住宅建替事業の施行により除却すべき公営住宅の除却前の最終の入居者が、法第40条第1項の規定により、当該建替事業により新たに整備される公営住宅に入居を希望するときは、市長の定めるところにより、入居の申出をしなければならない。

(市営住宅建替事業に係る家賃の特例)

第42条 市長は、前条の申出により公営住宅の入居者を新たに整備された公営住宅に入居させる場合において、新たに入居する公営住宅の家賃が従前の公営住宅の最終の家賃を超えることとなり、当該入居者の居住の安定を図るため必要があると認めるときは、第19条第1項若しくは第4項第34条第1項又は第36条第1項の規定にかかわらず、令第12条で定めるところにより当該入居者の家賃を減額するものとする。

(公営住宅の用途の廃止による他の公営住宅への入居の際の家賃の特例)

第43条 市長は、法第44条第3項の規定による公営住宅の用途の廃止による公営住宅の除却に伴い当該公営住宅の入居者を他の公営住宅に入居させる場合において、新たに入居する公営住宅の家賃が従前の公営住宅の最終家賃を超えることになり、当該入居者の居住の安定を図るため必要があると認めたときは、第19条第1項若しくは第4項第34条第1項又は第36条第1項の規定にかかわらず、令第12条で定めるところにより当該入居者の家賃を減額するものとする。

(住宅の検査)

第44条 入居者は、市営住宅を明け渡そうとするときは、10日前までに市長に届け出て、住宅監理員又は市長の指定する者の検査を受けなければならない。

2 入居者は、第31条の規定により市営住宅を模様替えし、又は増築したときは、前項の検査のときまでに、入居者の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。

(住宅の明渡し請求)

第45条 市長は、入居者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該入居者に対し、当該市営住宅の明渡しを請求することができる。

(1) 不正の行為によって入居したとき。

(2) 家賃を3月以上滞納したとき。

(3) 当該市営住宅又は共同施設を故意に損傷したとき。

(4) 正当な事由によらないで15日以上市営住宅を使用しないとき。

(5) 第16条第17条及び第29条から第31条までの規定に違反したとき。

(6) 正当な事由がなくて第69条に規定する立入検査を拒否したとき。

(7) 暴力団員であることが判明したとき(同居者が該当する場合を含む。)

2 前項の規定により市営住宅の明渡しの請求を受けた入居者は、速やかに当該市営住宅を明け渡さなければならない。

3 市長は、第1項第1号の規定に該当することにより同項の請求を行ったときは、当該請求を受けた者に対して、入居した日から請求の日までの期間については、近傍同種の住宅の家賃の額とそれまでに支払を受けた家賃の額との差額に法定利率による支払期後の利息を付した額の金銭を、請求の日の翌日から当該市営住宅の明渡しを行う日までの期間については、毎月、近傍同種の住宅の家賃の2倍に相当する額以下の金銭を徴収することができる。

4 市長は、第1項第2号から第6号までの規定に該当することにより同項の請求を行ったときは、当該請求を受けた者に対し、請求の日の翌日から当該市営住宅の明渡しを行う日までの期間については、毎月、近傍同種の住宅の家賃の額の2倍に相当する額以下の金銭を徴収することができる。

第3章 法第45条第1項等に基づく社会福祉事業等への活用

(使用許可)

第46条 市長は、社会福祉法(昭和26年法律第45号)第22条に規定する社会福祉法人及び公営住宅法第45条第1項の事業等を定める省令(平成8年厚生省・建設省令第1号)第2条に規定する者(以下「社会福祉法人等」という。)が公営住宅を使用して同省令第1条に規定する事業(以下「社会福祉事業等」という。)を行うことが必要であると認める場合においては、当該社会福祉法人等に対して、公営住宅の適正かつ合理的な管理に著しい支障のない範囲内で、公営住宅の使用を許可することができる。

2 市長は、前項の許可に条件を付すことができる。

(使用手続)

第47条 社会福祉法人等は、前条の規定により公営住宅を使用しようとするときは、市長の定めるところにより、公営住宅の使用目的、使用期間その他当該公営住宅の使用に係る事項を記載した書面を提出して、市長に許可を申請しなければならない。

2 市長は、社会福祉法人等から前項の申請があった場合には、当該申請に対する処分を決定し、当該社会福祉法人等に対して、当該申請を許可する場合にあっては許可する旨とともに公営住宅の使用開始指定日を、許可しない場合にあっては許可しない旨とともにその理由を通知する。

3 社会福祉法人等は、前項の規定により、公営住宅の使用を許可する旨の通知を受けたときは、市長の定める日までに公営住宅の使用を開始しなければならない。

(使用料)

第48条 社会福祉法人等は、近傍同種の住宅の家賃以下で市長が定める額の使用料を支払わなければならない。

2 社会福祉法人等が社会福祉事業等において公営住宅を現に使用する者から徴収することとなる家賃相当額の合計は、前項の規定による市長が定める額を超えてはならない。

(準用)

第49条 社会福祉法人等による公営住宅の使用に当たっては、第23条から第31条まで、第40条及び第44条の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「家賃」とあるのは「使用料」と、「入居者」とあるのは「社会福祉法人等」と、第23条中「第15条第6項」とあるのは「第47条第2項」と、「入居指定日」とあるのは「使用開始指定日」と、「第35条第1項又は第40条第1項」とあるのは「第40条第1項」と、「第45条第1項」とあるのは「第52条」と読み替えるものとする。

(報告の請求)

第50条 市長は、公営住宅の適正かつ合理的な管理を行うために必要があると認めるときは、当該公営住宅を使用している社会福祉法人等に対して、当該公営住宅の使用状況を報告させることができる。

(申請内容の変更)

第51条 公営住宅を使用している社会福祉法人等は、第47条第1項の規定による申請の内容に変更が生じた場合には、速やかに市長に報告しなければならない。

(使用許可の取消し)

第52条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合において、公営住宅の使用許可を取り消すことができる。

(1) 社会福祉法人等が使用許可の条件に違反したとき。

(2) 公営住宅の適正かつ合理的な管理に支障があると認めるとき。

第4章 法第45条第2項に基づく公営住宅の活用(みなし特定公共賃貸住宅)

(使用許可)

第53条 市長は、その区域内に特賃法第6条に規定する特定優良賃貸住宅その他の同法第3条第4号イ又はロに掲げる者の居住の用に供する賃貸住宅の不足その他の特別な事由により公営住宅を同号イ又はロに掲げる者に使用させることが必要であると認める場合において、公営住宅の適正かつ合理的な管理に著しい支障のない範囲内で、当該公営住宅をこれらの者に使用させることができる。

(特定優良賃貸住宅制度に基づく管理)

第54条 市長は、公営住宅を前条の規定に基づいて使用させる場合にあっては、当該公営住宅を特賃法第18条第2項の国土交通省令で定める基準に従って管理する。

(入居者資格)

第55条 第53条の規定により、公営住宅を使用することができる者は、第6条の規定にかかわらず、次の条件を具備する者でなければならない。

(1) 所得が中位にある者でその所得が特賃法施行規則第6条に定める基準に該当するものであって、自ら居住するため住宅を必要とするもののうち、現に同居し、又は同居しようとする親族があるもの

(2) 特賃法施行規則第7条各号に定めるもの

(家賃)

第56条 第53条の規定による使用に供される公営住宅の毎月の家賃は、第19条第1項若しくは第4項第34条第1項又は第36条第1項の規定にかかわらず、当該公営住宅の入居者の収入を勘案し、かつ、近傍同種の住宅の家賃以下で市長が定める。

2 前項の入居者の収入については、第20条の規定を準用する。この場合において、同条第3項中「第1項」とあるのは「第56条第1項」と読み替えるものとする。

3 第1項の近傍同種の住宅の家賃については、第19条第3項の規定を準用する。この場合において、「第1項」とあるのは「第56条第1項」と読み替えるものとする。

(準用)

第57条 第53条の規定による公営住宅の使用については、第54条から前条までに定めるもののほか、第4条第5条第10条第11条第14条から第18条まで、第21条第23条から第31条まで、第39条から第45条まで及び第69条の規定を準用する。この場合において、第10条中「第6条から前条まで」とあるのは「第55条」と、第23条第1項中「第35条第1項又は第40条第1項」とあるのは「第40条第1項」と、第39条第1項中「第19条第1項若しくは第4項、第34条第1項若しくは第36条第1項の規定による家賃の決定、第21条(第34条第3項又は第36条第3項において準用する場合を含む。)の規定による家賃若しくは金銭の減免若しくは徴収の猶予、第25条第2項による敷金の減免若しくは徴収の猶予、第35条第1項の規定による明渡しの請求、第37条の規定によるあっせん等又は第41条の規定による公営住宅への入居の措置」とあるのは「第56条の規定による家賃の決定」と読み替えるものとする。

第5章 駐車場の管理

第58条 市営住宅の共同施設として整備された駐車場の管理は、この章の定めるところにより、行われなければならない。

(使用許可)

第59条 駐車場を使用しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。

(使用者の資格)

第60条 駐車場を使用する者は、次に掲げる条件を具備する者でなければならない。

(1) 市営住宅の入居者又は同居者であること。

(2) 入居者又は同居者が自ら使用するために駐車場を必要としていること。

(3) 駐車場の使用料を支払うことができること。

(4) 第45条第1項各号のいずれの場合にも該当しないこと。

(使用の申込み)

第61条 前条に規定する条件を具備する者で、駐車場を使用することを希望する者は、市長の定めるところにより、駐車場の使用の申込みをしなければならない。

2 市長は、前項の規定により使用の申込みをした者を駐車場の使用者として決定し、その旨を当該使用者として決定した者(以下「使用決定者」という。)に対し通知するものとする。

(使用者の決定)

第62条 市長は、前条第1項の規定による申込みをした者の数が、使用させるべき駐車場の設置台数を超える場合においては、市長の定めるところにより、公正な方法で選考して、当該駐車場の使用者を決定しなければならない。ただし、入居者又は同居者が身体障害者である場合その他特別な事由がある場合で、市長が駐車場の使用が必要であると認めるときは、市長は、特定の者に当該駐車場を使用させることができる。

(使用の手続)

第63条 第61条第2項に規定する通知を受けた者は、当該通知を受けた日から10日以内に市長が別に定める所定の書類を提出しなければならない。

2 使用決定者がやむを得ない事情により前項に規定する手続を同項に規定する期間内にすることができないときは、同項の規定にかかわらず、市長が別に指示する期間内に同項に定める手続をしなければならない。

3 市長は、駐車場の使用決定者が第1項又は前項に規定する期間内に第1項に規定する手続をしないときは、駐車場の使用の決定を取り消すことができる。

4 市長は、駐車場の使用決定者が第1項又は第2項に規定する手続をしたときは、当該使用決定者に対して速やかに駐車場の使用開始日を通知しなければならない。

5 駐車場の使用決定者は、前項の規定により通知された使用開始日から10日以内に駐車場の使用を開始しなければならない。ただし、市長の承認を得たときは、この限りでない。

(使用料)

第64条 駐車場の使用料は、近傍同種の駐車場の使用料を限度として、市長が定めるものとする。

2 市長は、前項の規定にかかわらず、特別の事情がある場合において必要があると認めるときは、使用料の減免又は徴収の猶予をすることができる。

(使用料の変更)

第65条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、駐車場の使用料を変更することができる。

(1) 物価の変動に伴い、使用料を変更する必要があると認めるとき。

(2) 駐車場相互の間における使用料の均衡上必要があると認めるとき。

(3) 駐車場について改良を施したとき。

(使用許可の取消し)

第66条 市長は、使用者が次の各号のいずれかに該当する場合において、駐車場の使用許可を取り消し、又はその明渡しを請求することができる。

(1) 不正の行為により使用許可を受けたとき。

(2) 使用料を3月以上滞納したとき。

(3) 駐車場又はその附帯する設備を故意に損傷したとき。

(4) 正当な事由によらないで、15日以上駐車場を使用しないとき。

(5) 第60条に規定する使用者資格を失ったとき。

(6) 前各号に掲げるもののほか、駐車場の管理上必要があると認めるとき。

2 前項の規定については第45条第2項から第4項までの規定を準用する。この場合において、同条中「市営住宅」とあり、及び「住宅」とあるのは「駐車場」と、「入居」とあるのは「使用」と、「家賃」とあるのは「使用料」と、同条第3項中「第1項」とあるのは「第66条第1項」と読み替えるものとする。

(準用)

第67条 駐車場の使用については、第58条から前条までに定めるもののほか、第23条第24条第29条第4項第30条第31条第1項及び第44条第1項の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「家賃」とあるのは「使用料」と、「入居者」とあるのは「使用者」と、「入居」とあるのは「使用」と「市営住宅」とあるのは「駐車場」と読み替えるものとする。

第6章 補則

(市営住宅監理員及び市営住宅管理人)

第68条 市営住宅監理員は、市長が市職員のうちから任命する。

2 市営住宅監理員は、市営住宅及び共同施設の管理に関する事務をつかさどり、市営住宅及びその環境を良好な状況に維持するように入居者に必要な指導を与える。

3 市長は、市営住宅監理員の職務を補助させるため、市営住宅管理人を置くことができる。

4 市営住宅管理人は、市営住宅監理員の指揮を受けて、修繕すべき箇所の報告等、入居者との連絡の事務を行う。

5 前各項に規定するもののほか、市営住宅監理員及び市営住宅管理人に関し必要な事項は、規則で定める。

(立入検査)

第69条 市長は、市営住宅の管理上必要があると認めるときは、市営住宅監理員若しくは市長の指定した者に市営住宅の検査をさせ、又は入居者に対して適当な指示をさせることができる。

2 前項の検査において、現に使用している市営住宅に立ち入るときは、あらかじめ、当該市営住宅の入居者の承諾を得なければならない。

3 第1項の規定により検査に当たる者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(敷地の目的外使用)

第70条 市長は、市営住宅及び共同施設の用に供されている土地の一部を、その用途又は目的を妨げない限度において、規則の定めるところによりその使用を許可することができる。

(委任)

第71条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

第7章 罰則

第72条 市長は、入居者が詐欺その他の不正の行為により家賃の全部又は一部の徴収を免れたときは、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成14年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の津田町営住宅の設置及び管理に関する条例(平成9年津田町条例第29号)、大川町営住宅管理条例(平成9年大川町条例第18号)、志度町町営住宅管理条例(平成9年志度町条例第17号)、寒川町営住宅管理条例(平成9年寒川町条例第15号)又は長尾町営住宅管理条例(平成9年長尾町条例第16号)(以下これらを「合併前の条例」という。)の規定により入居補欠者又は入居決定者になった者については、入居補欠者の有効期間又は入居決定者の入居期限は、なお合併前の条例の例による。

3 施行日の前日までに、合併前の条例の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

4 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(読替規定)

5 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成23年法律第37号)第32条の規定の施行の日から同条の規定による改正後の公営住宅法第23条第1号ロの規定に基づく条例が制定施行されるまでの間における第6条第1項の規定の適用については、同項第3号ア中「その他の令」とあるのは「その他の地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の一部の施行に伴う国土交通省関係政令の整備等に関する政令(平成23年政令第424号)第1条の規定による改正前の公営住宅法施行令(以下この号において「旧令」という。)」と、同号中「令」とあるのは「旧令」とする。

(平成18年条例第33号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成19年条例第28号)

この条例は、平成19年4月1日から施行する。

(平成19年条例第50号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成24年条例第12号)

この条例は、平成24年4月1日から施行する。ただし、第5条第3号、第6条第2項、第7条第1項第1号ア、第8条、第11条第2項、第15条、第19条第5項、第22条第2項、第23条第1項、第41条、第49条、第54条、第66条第2項及び第68条第5項の改正規定は、公布の日から施行する。

(平成24年条例第30号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(さぬき市ケーブルネットワーク条例の一部改正)

2 さぬき市ケーブルネットワーク条例(平成15年さぬき市条例第5号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

(平成31年条例第13号)

この条例は、平成31年4月1日から施行する。

(令和2年条例第16号)

(施行期日)

1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 改正後の第18条第5項、第25条、第27条及び第28条第1号の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の日を入居日(入居の承継の場合は、その日。この項において同じ。)として指定した者又はその連帯保証人について適用し、施行日前の日を入居日として指定した者又はその連帯保証人については、なお従前の例による。

3 改正後の第45条第3項に規定する利率は、施行日以後に同条第1項第1号に該当することにより同項の請求を行う者について適用し、同日前に同項第1号に該当することにより同項の請求を行う者については、なお従前の例による。

(令和4年条例第9号)

この条例は、令和4年4月1日から施行する。

(令和4年条例第33号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 改正後の第6条から第8条までの規定は、この条例の施行の日以後に開始される公募に係る市営住宅の入居者について適用し、施行日前に開始される公募に係る市営住宅の入居者の資格等については、なお従前の例による。

3 前項の規定は、さぬき市営住宅条例の規定により市長が公募によらず市営住宅に入居させることができる者に係る入居の申込みについて準用する。この場合において、前項中「開始される公募」とあるのは、「される入居の申込み」と読み替えるものとする。

さぬき市営住宅条例

平成14年4月1日 条例第187号

(令和4年10月3日施行)

体系情報
第10編 設/第5章
沿革情報
平成14年4月1日 条例第187号
平成18年9月19日 条例第33号
平成19年3月19日 条例第28号
平成19年12月18日 条例第50号
平成24年3月26日 条例第12号
平成24年10月5日 条例第30号
平成31年3月18日 条例第13号
令和2年3月26日 条例第16号
令和4年3月24日 条例第9号
令和4年10月3日 条例第33号