○さぬき市移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める条例

平成24年12月27日

条例第33号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 歩道等(第3条―第10条)

第3章 立体横断施設(第11条・第12条)

第4章 乗合自動車停留所(第13条・第14条)

第5章 自動車駐車場(第15条―第22条)

第6章 移動等円滑化のために必要なその他の施設等(第23条―第27条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この条例は、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第10条第1項の規定に基づき、道路移動等円滑化基準を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において使用する用語は、法及びさぬき市道路の構造の技術的基準等に関する条例(平成24年さぬき市条例第19号。以下「道路構造条例」という。)において使用する用語の例による。

2 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 有効幅員 歩道、自転車歩行者道、立体横断施設(横断歩道橋、地下横断歩道その他の歩行者が道路等を横断するための立体的な施設をいう。以下同じ。)に設ける傾斜路、通路若しくは階段又は自動車駐車場の通路の幅員から、縁石、手すり、路上施設若しくは歩行者の安全かつ円滑な通行を妨げるおそれがある工作物、物件若しくは施設を設置するために必要な幅員又は除雪のために必要な幅員を除いた幅員をいう。

(2) 横断歩道 道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第4号に規定する横断歩道をいう。

(3) 車両乗入れ部 車両の沿道への出入りの用に供される歩道又は自転車歩行者道の部分をいう。

(4) 視覚障害者誘導用ブロック 視覚障害者に対する誘導又は段差の存在等の警告若しくは注意喚起を行うために路面に敷設されるブロックをいう。

第2章 歩道等

(歩道)

第3条 道路(自転車歩行者道を設ける道路を除く。)には、歩道を設けるものとする。

(有効幅員)

第4条 歩道の有効幅員は、道路構造条例第10条第3項に規定する幅員の値以上とするものとする。

2 自転車歩行者道の有効幅員は、道路構造条例第9条第2項に規定する幅員の値以上とするものとする。

3 歩道又は自転車歩行者道(以下「歩道等」という。)の有効幅員は、当該歩道等の高齢者、障害者等の交通の状況を考慮して定めるものとする。

(舗装)

第5条 歩道等の舗装は、雨水を地下に円滑に浸透させることができる構造とするものとする。ただし、道路の構造、気象状況その他の特別の状況によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 歩道等の舗装は、平たんで、滑りにくく、かつ、水はけの良い仕上げとするものとする。

(勾配)

第6条 歩道等の縦断勾配及び横断勾配は、規則で定める勾配とするものとする。

(歩道等と車道等の分離)

第7条 歩道等には、車道若しくは車道に接続する路肩がある場合の当該路肩(以下「車道等」という。)又は自転車道に接続して縁石線を設けるものとする。

2 歩道等(車両乗入れ部及び横断歩道に接続する部分を除く。)に設ける縁石の車道等に対する高さは、規則で定める高さ以上とし、当該歩道等の構造及び交通の状況並びに沿道の土地利用の状況等を考慮して定めるものとする。

3 歩行者の安全かつ円滑な通行を確保するため必要がある場合においては、歩道等と車道等の間に植樹帯を設け、又は歩道等の車道等側に並木若しくは柵を設けるものとする。

(高さ)

第8条 歩道等(縁石を除く。次項において同じ。)の車道等に対する高さは、規則で定める高さを標準とするものとする。ただし、横断歩道に接続する歩道等の部分にあっては、この限りでない。

2 歩道等の車道等に対する高さは、乗合自動車停留所及び車両乗入れ部の設置の状況等を考慮して定めるものとする。

(横断歩道に接続する歩道等の部分)

第9条 横断歩道に接続する歩道等の部分の縁端は、車道等の部分より高くするものとし、その段差は、規則で定める高さを標準とするものとする。

2 前項の段差に接続する歩道等の部分は、規則で定める構造とするものとする。

(車両乗入れ部)

第10条 第4条の規定にかかわらず、車両乗入れ部のうち第6条の規定による基準(横断勾配に係るものに限る。)を満たす部分の有効幅員は、規則で定める幅員の値以上とするものとする。

第3章 立体横断施設

(立体横断施設)

第11条 道路には、高齢者、障害者等の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、高齢者、障害者等の円滑な移動に適した構造を有する立体横断施設(以下「移動等円滑化された立体横断施設」という。)を設けるものとする。

2 移動等円滑化された立体横断施設には、エレベーターを設けるものとする。ただし、昇降の高さが低い場合その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、エレベーターに代えて、傾斜路(その踊場を含む。以下同じ。)を設けることができる。

3 前項に規定するもののほか、移動等円滑化された立体横断施設には、高齢者、障害者等の交通の状況により必要がある場合においては、エスカレーターを設けるものとする。

(エレベーター等)

第12条 移動等円滑化された立体横断施設に設けるエレベーター、傾斜路、エスカレーター、通路及び階段(その踊場を含む。以下同じ。)は、規則で定める構造とするものとする。

第4章 乗合自動車停留所

(高さ)

第13条 乗合自動車停留所を設ける歩道等の部分の車道等に対する高さは、規則で定める高さを標準とするものとする。

(ベンチ及び上屋)

第14条 乗合自動車停留所には、ベンチ及びその上屋を設けるものとする。ただし、それらの機能を代替する施設が既に存する場合又は地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

第5章 自動車駐車場

(障害者用駐車施設)

第15条 自動車駐車場には、規則で定める数以上の障害者が円滑に利用できる駐車の用に供する部分(以下「障害者用駐車施設」という。)を設けるものとする。

2 障害者用駐車施設は、規則で定める構造とするものとする。

(障害者用停車施設)

第16条 自動車駐車場の自動車の出入口又は障害者用駐車施設を設ける階には、障害者が円滑に利用できる停車の用に供する部分(以下「障害者用停車施設」という。)を設けるものとする。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

2 障害者用停車施設は、規則で定める構造とするものとする。

(出入口)

第17条 自動車駐車場の歩行者の出入口は、規則で定める構造とするものとする。ただし、当該出入口に近接した位置に設けられる歩行者の出入口については、この限りでない。

(通路)

第18条 障害者用駐車施設へ通ずる歩行者の出入口から当該障害者用駐車施設に至る通路のうち1以上の通路は、規則で定める構造とするものとする。

(エレベーター及び傾斜路)

第19条 自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口がない階(障害者用駐車施設が設けられている階に限る。)を有する自動車駐車場には、当該階に停止するエレベーターを設けるものとする。ただし、構造上の理由によりやむを得ない場合においては、エレベーターに代えて、傾斜路を設けることができる。

2 前項のエレベーターのうち1以上のエレベーターは、前条に規定する出入口に近接して設けるものとする。

3 自動車駐車場に設けるエレベーター及び傾斜路は、規則で定める構造とするものとする。

(階段)

第20条 自動車駐車場外へ通ずる歩行者の出入口がない階に通ずる階段は、規則で定める構造とするものとする。

(屋根)

第21条 屋外に設けられる自動車駐車場の障害者用駐車施設、障害者用停車施設及び第18条に規定する通路には、屋根を設けるものとする。

(便所)

第22条 障害者用駐車施設を設ける階に設ける便所は、規則で定める構造とするものとする。

第6章 移動等円滑化のために必要なその他の施設等

(案内標識)

第23条 交差点、駅前広場その他の移動の方向を示す必要がある箇所には、高齢者、障害者等が見やすい位置に、高齢者、障害者等が日常生活又は社会生活において利用すると認められる官公庁施設、福祉施設その他の施設及びエレベーターその他の移動等円滑化のために必要な施設の案内標識を設けるものとする。

2 前項の案内標識には、点字、音声その他の方法により視覚障害者を案内する設備を設けるものとする。

(視覚障害者誘導用ブロック)

第24条 歩道等、立体横断施設の通路、乗合自動車停留所及び自動車駐車場の通路には、視覚障害者の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、視覚障害者誘導用ブロックを敷設するものとする。

2 視覚障害者誘導用ブロックの色は、黄色その他の周囲の路面との輝度比が大きいこと等により当該ブロック部分を容易に識別できる色とするものとする。

3 視覚障害者誘導用ブロックには、視覚障害者の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、音声により視覚障害者を案内する設備を設けるものとする。

(休憩施設)

第25条 歩道等には、適当な間隔でベンチ及びその上屋を設けるものとする。ただし、これらの機能を代替するための施設が既に存する場合その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、この限りでない。

(照明施設)

第26条 歩道等及び立体横断施設には、照明施設を連続して設けるものとする。ただし、夜間における当該歩道等及び立体横断施設の路面の照度が十分に確保される場合においては、この限りでない。

2 乗合自動車停留所及び自動車駐車場には、高齢者、障害者等の移動等円滑化のために必要であると認められる箇所に、照明施設を設けるものとする。ただし、夜間における当該乗合自動車停留所、路面電車停留場及び自動車駐車場の路面の照度が十分に確保される場合においては、この限りでない。

(防雪施設)

第27条 歩道等及び立体横断施設において、積雪又は凍結により、高齢者、障害者等の安全かつ円滑な通行に著しく支障を及ぼすおそれのある箇所には、融雪施設、流雪溝又は雪覆工を設けるものとする。

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 第3条の規定により歩道を設けるものとされる道路の区間のうち、一体的に移動等円滑化を図ることが特に必要な道路の区間について、市街化の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、同条又は第4条の規定にかかわらず、当分の間、歩道に代えて、車道及びこれに接続する路肩の路面における凸部、車道における狭さく部若しくは屈曲部その他の自動車を減速させて歩行者若しくは自転車の安全な通行を確保するための道路の部分を設け、又は当該区間における歩道の有効幅員を1.5メートルまで縮小することができる。

3 移動等円滑化された立体横断施設に設けられるエレベーター又はエスカレーターが存する道路の区間について、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においては、第4条の規定にかかわらず、当分の間、当該区間における歩道等の有効幅員を1メートルまで縮小することができる。

4 地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ないため、第8条の規定による基準をそのまま適用することが適当でないと認められるときは、当分の間、この規定による基準によらないことができる。

さぬき市移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める条例

平成24年12月27日 条例第33号

(平成24年12月27日施行)