○さぬき市職員からの通報の処理等に関する要綱

平成20年12月9日

訓令第19号

(趣旨)

第1条 この要綱は、市政の適法かつ公正な執行を確保するため、公益通報者保護法(平成16年法律第122号)の規定に基づき、職員からの通報についての適切な処理及び通報者の保護等に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 市職員(臨時的に任用された職員及び非常勤職員を含む。以下同じ。)及びこれらを退職した者をいう。

(2) 法令違反行為等 市(市の事務事業に従事する場合における市職員及びその他の者を含む。)についての法令(条例、規則等を含む。)違反行為(当該違反行為が生じるおそれがあるものを含む。)、市民の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれのある行為その他事務事業に係る不当な行為をいう。

(3) 通報 職員からの法令違反行為等に関する内部通報をいう。

(通報窓口)

第3条 通報を受け付ける窓口は、総務部秘書広報課とし、当該通報を受け付ける者は、総務部秘書広報課長及び総務部秘書広報課の職員で総務部秘書広報課長があらかじめ指名した者(以下「通報受付者」という。)とする。

2 通報受付者は、自らが関係する法令違反行為等の処理には関与することができないものとする。

3 職員は、通報受付者に対し、知り得た事実が法令違反行為等に該当するかどうか等法令違反行為等に関する相談をすることができる。

4 通報受付者は、通報及び前項の相談に関する秘密を他に漏らしてはならない。通報受付者でなくなった後も、また、同様とする。

(通報の方法等)

第4条 通報は、文書、電話、電子メール、面談等の方法により行うものとする。

2 通報は、通報する職員(以下「通報者」という。)の実名で行わなければならない。ただし、法令違反行為等を確実に証明できる資料がある場合は、匿名によることができる。

3 通報者は、通報に当たっては、通報受付者に対して、前項ただし書の場合を除き通報者の氏名、所属及び連絡先を明らかにした上で、法令違反行為等の行われた日時及び場所並びに証拠となる資料の状況等又は法令違反行為等が生じるおそれがあると考えられる根拠等をわかりやすく伝えなければならない。

4 通報者は、誹謗ひぼう中傷、私利私欲等の不正な意図又は私憤、敵意等個人的な感情によって通報してはならない。

(通報の受付)

第5条 通報受付者は、通報があった場合は、通報者の秘密保持に配慮しつつ、法令違反行為等の事実を把握するとともに、通報者に対して通報又は相談をしたことによる不利益な取扱いがないこと及び通報者の秘密は保持されることを通報者に対し説明するものとする。

2 通報受付者は、通報を受理したときは受理した旨を、通報を受理しないときは受理しない旨及びその理由を、当該通報者に対し、遅滞なく通知しなければならない。ただし、匿名による通報であるときは、この限りでない。

(市長等への報告及び確認調査の実施等)

第6条 通報受付者は、通報窓口で受け付けた通報について、遅滞なく市長、副市長、審議監及び総務部長(以下「市長等」という。)に報告し、当該通報に係る法令違反行為等の事実等を確認するための調査(以下「確認調査」という。)を行うかどうかを協議しなければならない。この場合において、通報者が市長等に自らの氏名及び所属を明らかにしたくない旨の意思表示があったときは、当該通報者の氏名及び所属については報告しないものとする。

2 通報受付者は、適正な業務の遂行に支障がある場合を除き、確認調査を行う場合は行う旨及びその着手時期を、確認調査を行わない場合は行わない旨及びその理由を、当該通報者に対し、遅滞なく通知しなければならない。

3 通報受付者は、確認調査を実施するときは、通報者の秘密を守るため、通報者が特定されないように十分配慮しつつ、遅滞なく、必要かつ相当と認められる方法で調査を行わなければならない。

4 職員は、確認調査に当たっては、これに協力しなければならない。

5 確認調査に協力した職員は、調査を受けた事実及び調査によって知り得た情報を他に漏らしてはならない。

(確認調査結果に基づく措置)

第7条 通報受付者は、確認調査の結果について、遅滞なく市長等に報告しなければならない。

2 市長は、前項の報告により法令違反行為等が明らかになったときは、速やかに是正措置及び再発防止策又は発生防止策等の必要な措置(以下「是正措置等」という。)をとるものとする。この場合において、是正措置等が他の市の機関に関するものであるときは、市長は、当該機関に対し是正措置等をとるよう求めるものとする。

3 市長及び他の市の機関は、必要に応じ、前項の法令違反行為等について公表し、又は告発し、及び関係する職員の処分を行うものとする。

4 市長及び他の市の機関は、通報に係る事実がないことが判明した場合において関係者の名誉が害されたと認めるときは、関係者の名誉を回復するため適切な措置を講じるものとする。

(通報者への確認調査結果及び是正措置等の通知)

第8条 通報受付者は、確認調査によって法令違反行為等の事実が確認できなかったとき又は前条第2項の規定により市長又は他の市の機関が是正措置等をとったときは、当該通報者に対し、遅滞なく通知しなければならない。

2 通報受付者は、前項の通知に当たっては、利害関係人の秘密、信用、名誉、プライバシー等に十分に配慮しなければならない。

(通報者等の保護)

第9条 通報者及び第3条第3項の規定により相談した者(以下「通報者等」という。)の部・課長、所属長その他の通報者等を管理監督する立場にある者は、通報者等に対し、通報又は相談をしたことを理由として不利益な取扱いをしてはならない。

2 市長及び他の市の機関は、通報者等に対し、通報又は相談をしたことを理由として不利益な取扱い、嫌がらせ等を行った者に対し、処分その他適切な措置をとるものとする。正当な理由なく、通報に関する秘密を漏らした者についても、また、同様とする。

(通報の処理等の終了後の措置)

第10条 通報受付者は、第4条から前条までの規定による通報の処理等の終了後において、次に掲げる事項を行わなければならない。

(1) 是正措置等が十分に機能しているかどうかを適切な時期に確認し、必要があると認めるときは、市長等に報告した上で、新たな是正措置その他の改善を行うよう関係者に指示し、又は求めること。

(2) 通報者等に対し、通報又は相談をしたことを理由として不利益な取扱い、嫌がらせ等が行われていないかどうかについて、適宜確認すること。

(3) 通報に係る事実がないことが判明した場合において関係者の名誉が害されていないかどうか又は関係者の名誉が回復しているかどうかについて、適宜確認すること。

(運営状況の公表)

第11条 市長は、通報の件数及び主な内容等について、毎年度公表するものとする。

(関係書類の管理)

第12条 通報受付者は、通報(第3条第3項の規定による相談を含む。)の処理等に係る記録その他の関係書類について、通報者等の秘密保持に配慮して、適切な方法で管理しなければならない。

2 前項の書類の保存期間は、10年とする。

この要綱は、平成21年1月1日から施行する。

(令和3年訓令第11号)

この要綱は、令和3年10月1日から施行する。

さぬき市職員からの通報の処理等に関する要綱

平成20年12月9日 訓令第19号

(令和3年10月1日施行)